これは知らなかった
TCS-Jのスタッフからお客様へのメッセージや日々の出来事をご紹介します。
こんにちは
TCS-J 久留米 森松です
ホンダ車のフロントガラスには、小さな三角形のしるしがついているのを知っていますか。
2010年以降に発売されたほとんどのホンダ車についている
この「三角マーク」には、大切な役割があるといいます。
マークは、ドライバーの目の高さよりも少し上に、
5ミリほどの大きさの三角形が左右向かい合うようについています。
ホンダ車にこのような謎の三角マークが最初に付けられたのは、
2008年に発売された「フリード」からです。
その後、ほかのホンダ車にも採用が始まり、
現在はほぼすべてのホンダ車のフロントガラスにこの三角マークがあり、
2023年4月に発売されたばかりの新型「ZR-V」にも、
しっかりと装備されています。
この三角マークは一辺が4~5ミリという、
小さな二等辺三角形です。
素材はシールではなく、フロントウィンドウの縁にある
黒い部分と同じくセラミック製だといいます。
言われないと気が付かないほどの小さいものですが、
この三角マークは、ドライバーの視線の動きを矯正するという
重要な役割をもっています。
ホンダによると、運転が上手なドライバーがどのように
視線を動かしているのか研究している際に考案されたものだといいます。
研究では、クルマ1台がやっと通れるほどの幅3メートルの道を左折する際、
運転手の視線移動のデータを分析しました。
すると上手なドライバーは、
視線の水平移動が多かったことがわかりました。
反対に未熟なドライバーは、視線が上下左右に乱れていたのです。
そこからホンダでは、無意識のうちに視線の動きを補正させるアイテムとして、
フロントガラスに三角マークをつける方法を考案したのだといいます。
ポイントは、運転中には気にならないサイズでありながら、
視線を左右に振るシーンで無意識に視線が案内されることにあります。
この三角マークの有効性について、
年齢も性別も体格も異なるホンダ社員30人に対して検証したところ、
左折をしたときのクルマと壁までの距離のばらつきが大きく減少し、
安定した運転ができるようになったと説明します。
つまりこの三角マークによって、視線の乱れ、
特に、視線の縦方向の乱高下が抑えられたことで、
車幅が把握しやすくなり、その結果、
狭い路地などでの接触事故を大幅に減らす効果があるそうです。
フリードの初採用以降、海外も含めたすべてのホンダ車に、
三角マークがつくようになりました。
現在は、コーナーセンサーやコーナーカメラなど、
機械を使ったハイテクデバイスによる運転支援システムが当たり前になっています。
しかしそうしたものに頼ることなく(=コストをかけずに)
考案されたこの三角マークは、ホンダエンジニアたちの知恵の結晶です。
ホンダ車オーナーは、ぜひご自身のクルマにある三角マークを確認してみてください。
意識しなければ一生気がつかないかもしれない三角マークですが、
無意識のうちにも効果が出ている、ありがたい装備なのです。
ホンダ車を見かけた時は確認されてみてください
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